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小さな会社の人事総務が気になる「サブスク」

次々登場してくるサブスク

ふと気が付くと、サブスク型サービスが次々登場してきている印象があります。新しいビジネスの形ですが、コロナ禍によりその動きに拍車がかかっている面もあるかも知れません。

「サブスク」は「サブスクリプション(subscription)」の略で、雑誌の予約講読や年間購読という意味からきていると言われており、ある商品やサービスを一定期間、一定額で利用できるというものです。パソコンのアプリケーションなどは、近年そのほとんどがサブスク型に変わってきていますし、なかには、定額家賃で「好きなときに好きなところに住める」といった複数の住宅に移り住めるサブスク型サービスなども誕生しています。もはや「サブスクできないものはない」と思ってしまうほどです。

サブスク型の商品やサービスの注意点は、①契約が自動更新されることが多い、②期間内の解約には違約金が発生する可能性が高いーなどが指摘されています。月額や年額の定額制で気軽に利用できるメリットはありますが、注意点についても事前に確認しておきたいものです。

会社の間接部門が利用しやすいサブスク

「従業員の保険手続や給与計算を効率的に処理するには業務ソフトを導入するのが良いことは分かっているのですが、初期費用やランニングコストを考えるとなかなか踏ん切れなくて…」

従業員3人の小さなWeb制作会社の社長の言葉です。従業員3人は営業職やWebデザイナーで、総務、経理など会社の間接部門に明るい人材はいません。アウトソーシングも検討しましたが、個人情報を扱う業務でもあり、できれば社内で対応したいと考えていました。

そんな社長が興味を示したのが、間接部門で使う業務ソフト・システムのサブスク型サービスでした。業務ソフト等を自社で導入しようとすると、ソフトやサービス内容にもよりますが、初期費用で数10万円から場合により100万円台、ランニングコストも数万~10数万円がかかるところ、このサブスク型サービスの場合、初期費用なしでランニングコストも月数千円から1万円程度で済みそうなことが分かりました。業務ソフトの日常的な操作は社内で対応しなければなりませんが、それは社長の希望でもありましたので、問題はなさそうです。導入時の初期設定は自社対応でも初期設定のみ外注してもよいというので、社長は「早速、検討してみます」と喜んでくれました。

クラウド化が業務ソフト等を身近なものに

今回の話のポイントは、業務ソフト等のクラウド化です。これまで、自社で導入することなく、業務ソフト等を利用するには、それらを管理・運用するアウトソーサー(受託業者)に外注する必要がありましたが、業務ソフト等がクラウド型になったことで、ソフト等はアウトソーサーが管理・運用している状態で、ユーザーが直接ソフト等にアクセスして操作できるようになりました。

保険手続業務でも給与計算業務でも、市販の業務ソフト等でクラウド型のものであれば、小さな会社でも十分活用できると思います。一方、アウトソーサーについては、クラウド化に対応済みのところも未対応のところもあります。いずれにしても、小さな会社も「困った」と諦めてしまうのではなく、一度検討してみてはいかがでしょう。

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